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とある高校の保健室で見かけた今時の高校生たち
by ton-ton-he


2004年 10月 02日 ( 1 )

不思議の国の I君

本校には 自傷行為をする子も 数人いる。
自傷行為の真意を測りかねるが・・・・現実逃避・自殺願望と言うよりは
ヒステリーの現れと思うことが多い。

「中学の頃から繰り返すリストカットの1年女子」
入学後に親から「注意して下さい」との連絡が来て、
学校は初めて その事実を知り愕然となった。
教員達は「何でこういう生徒入れるかなあ???」と、嘆いたものだった。

生徒指導がものすごくやりにくいのが、事実。
言葉を選んで、100倍ぐらい神経使って指導していく現状。



I君は 不思議の国の少年。

彼の話をそのまま信じるならば 彼は あまりにも悲惨でつらい人生を
歩んできたことになる。
兄妹2人が病死。
母が 心身ともに病弱で 家事もろくに出来ない状況で 自分がおさんどんから
洗濯・掃除までやらなきゃあいけない・・・そうだ。
父は 暴力亭主で、小学校の時から殴られてばかりだった・・・そうだ。

「おはよ~調子はどう?」って聞くと
「よくないですよ。自律神経が失調している状況で 起立性のめまいが・・・云々」
と、何やら専門的なボキャブラリーを並べ立てる。

彼は 年に3回ほど 泣いて保健室に来る。

今回は 鬱病で入院してた母が退院してきた。
母は 帰ってきても何も出来ないと 下を向いて言う
父親との軋轢が激しくなっていて、殺してやりたいと泣きながら言う。

「そうか・・。 父親に対する感情は そうなんだ・・・・・・・・・、
母親に対しては どう思ってるの??」
「母親は 捨て去りたいですよ。邪魔でしかない・・・・」
「・・・・・・・・・」  

「家庭は どうなの?」
「幼い頃 家庭内暴力をふるってた父親を交えての家庭なんか、良いわけ有りませんよ。
しいて言うならば、ホームドラマを演じてるってかんじですかねえ・・・」


父が何としても大学へ行けというが、I は 専門学校へ行きたいと思ってる。
進路決定のこの時期に来ても父は 息子の専門学校の進路希望を知らない。
幼い頃の父の暴力が怖くて 自分の進路希望を言えないでいる。
彼の心は大きな振幅をもって揺れている。

担任との3者面談(教師・父母・子供)で 何が何でも大学に行って貰わないと
困ると言った父に 担任は 彼の成績の現状を数字で出した。
「こんな状況なんですか・・・・?・・?ビリですか???」
父は 彼の成績の現状を知らなかった・・・・・ようだ。

彼の心は ひび割れたグラス。

今にも壊れそうな彼の心に 母親が言った。
「進学先は 国立大学でないと、駄目だからね。
あなたが国立大学に入られなかったら、私は 自殺するわ。」と彼に言ったそうだ。
彼は 泣いていた。
「僕は もう限界なんですよ」

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TVニュースで珍しくもなくなった殺人事件だが、
「親殺しの少年I」とかのニュースが あったとしたら、驚かないかも・・・。
とうとう・・・とか やっぱり・・・とか 思うだろうなあ。

保健室から見ていて 「親の姿勢・親の責任」をすごく感じる
by ton-ton-he | 2004-10-02 17:19